「地下に自然光を取り入れる」。一見、非現実的な話ですが それを実現させた空間があります。フランスパリ右岸地区のパリ中央市場跡につくられた「フォーラム・デ・アール」は、地下一階は商店街、二階は道路、三階は自然光あふれる広場、四階は鉄道駅で構成されています。太陽光が入ることで、現在位置がわかりやすく、道に迷うこともありません。周辺の歴史的名建築物と上手に調和しながら、にぎわいの場として人気の場所になっています。
パリには自然光が人間にとって大切な物であるという考え方を取り入れた地下空間があります。都市計画の一つ「ラ・デファンス」は、駅、鉄道、自動車道、駐車場といった交通網や、倉庫などの地下に配置しても問題ないものは地下に配置し、代わりに緑や歩道など、人間にとって光を取り入れるのに大切な本来あるべき空間は地上にどんどん取り込みましょうという考えに沿って作られました。